三峰山岳会単独での本格的な海外遠征は初めてということもあって、何もわからない状態からのスタートであった。1年前から本格的な準備活動に入ったが正直いって不安があった。登山そのものに対してはあまり心配していなかったが、準備段階で計画そのものが潰れてしまうのではないか、また休みが取れなくて自分だけ参加できなくなるのではないかとかが常に頭の中にあった。そういう点でシアトルへ向かう飛行機に乗ったときはこれでもう大丈夫だという気持ちが強かった。出発さえすれば後はなんとかなるという気持ちであった。
　登山中の一番の心配事はスキーだった。出発前に一度練習しただけで本番に臨んだ。ピッケルとアイゼンの世界なら自信があるがスキーはからっきしダメなのだ。
　終わってみれば何もかもうまくいったように思えるが、ただ一つだけ残念だったことがある。それは頂上に立った時天候が悪く何も見えなかったことである。あの時晴れていればどんなに良かったことだろう。
　今回のマッキンリー登山の成功は会の皆様のご支援があったればこそと深く感謝しております。