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食糧報告
金子 隆雄

 ほとんどの食糧は日本から持参し、現地(アンカレッジ)で購入したのは生鮮食料とアルコール類のみとした。
現地購入品{ 肉、玉ネギ、人参、オレンジ、マーガリン、パン、ビール、バーボン、ジュース
 肉はすき焼にする薄切りが欲しかったがそんなものは売っていない。しかたないのでブツ切りにしてすき焼を作った。野菜類は3300m以上ではすべて凍ってしまったが凍っても使うことはできる。
 シアトルの税関で日本から持参したジフィーズの中華丼を豚肉が入っているという理由で没収されてしまい代替品として現地で似たようなものを購入したが、これはとても日本人の好みには合わない。
 行動食は出発直前にバタバタと買い集めたので細かいのは記憶に無いが、ポカリスエットとチューブ入りのコンデンスミルクを大量に用意したが、下山後もだいぶ余ってしまった。行動食は入山から下山までの分を各自に配分しあとは各自かってに食えという方式にした。高所では食欲がなくなりあまり食べられないのではと心配していたが、そんなことはなく日本の山を登っているのと同じような感じだった。
 食糧計画を立てるにあたっては色々と方針は立てたのだが、なかなか思い通りにはいかなかった。理想を言えば旨くて、カロリーが高くて安くて、軽いものとなるのだろうがそんな都合のいいものなどあるものではない。考えれば考えるほど何を持っていくか決めかねてしまい、最後は人に任せてしまった。また都合で買出しにも参加できず食糧担当の責任を果たせず大いに反省している。


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