翌朝、4時30分に起床した時には、すでに鳥たちの合唱が始まっていた。その美しい歌声のお陰か目覚めは、ばっちぐぅ。早々に朝食を済ませ撤収後、出発前に何種ものさえずりに耳を澄ませてみる。が、私がわかったのはウグイスとカッコウだけ。後で、鳥合わせをしたら、なんと14種も居たことがわかった(詳細、後述)。その中でも姿を見ることのできたオオルリの美しいルリ色は格別なもので感動のスタートとなった。
山頂湿原に辿り着くまでの登山道では、西尾教授に、姿、鳴き声の特徴とその主の名前をご教授いただく。そんな中、今回初めてお目見えすることができたウソは、その名前に難はあるけれど、かわいらしい姿にお気に入りのひとつ(一羽)となった。
視界の広がった湿原では、空高く飛ぶワシタカ類の雄姿を発見。みなで「なんだろう?」と図鑑を手に調べるも特定できず。幼鳥だったのかも。木道をのんびり歩き、弘法大師の祭られている避難小屋で休憩後、下山。
湯の花温泉の共同浴場で汗を流し、西尾さんオススメのコシのある美味しいお蕎麦を食し、幕営地、しらかば公園キャンプ場へ移動。
テントを張り終える頃、雨が降り始めて来た。楽しい宴会と長い夜の始まり。
夕食は、各自持参のレトルトと石川さんメイドのミネストローネ。香味野菜(セロリ)とスパイス(ローリエ)の入った本格派。とっても美味しくぺろりと完食。
アルコール類はもちろん基本のビールの他、各々趣向の物が出てくる。最近、入会されたばかりの鶴田さんのザックからはウィスキーが1瓶!それに、現地調達されたロックアイス。素晴らしー。たった2度の例会参加で、もう既に三峰的山行スタイルを心得ていらっしゃる。西尾さんはペットボトルに入った透明な水、では、もちろんなく、日本酒。〆張鶴!山で〆張鶴ですよぉ(声が裏返る)。私が20代の頃、いや、今も憧れのお酒です。ダンディー前野さんと石川さんは赤ワイン。美味しく楽しいお酒に会話も弾む宴となりました。
翌朝4時起床。心配していた雨は上がり曇り空。雨降り後の天候のせいか控え目な鳥たちのさえずり。耳を澄ませてみる。が、が、作日同様、ウグイスはわかった。けど、ウグイスしかわからなかった。覚えたてのエゾムシクイのさえずりを期待していたのに残念ながら声は聞こえてこなかった。朝食を済ませ撤収。那須野が原公園へ向かう。途中、三澤さんの別荘(まるみ山荘)裏のソバ畑に寄り、スズメも含め7種のさえずりを聴き、その内3種の姿を目にすることができた。
那須野が原公園は敷地が広く、緑豊かな良い公園で、人々が犬の散歩やウォーキングに訪れていた。そんな中、われら鳥見隊は行く。近距離の木の枝にキビタキを見つけた。
「どこ?どこ?」
「ほら、ほら、あそこ」
「居た、居た、綺麗ねー」
「あっ、行っちゃった」
等々、声を潜めて一喜一憂。
そんな人間の姿を見たキビタキは鼻高々、天狗になっているかも。双眼鏡に向かって、あっかんべーでもしてくれたら愉快だなぁなどと、どーしようもないことを思う。
次の目的地、千本松牧場で昼食。私的収穫は小さな水場で気持ちよさ気に水浴びをするツバメ、コゲラ、シジュウカラの姿を見られたこと。当たり前だけど、鳥の羽は水を良く弾いていた。
石川さんと牧場お決まりのソフトクリームを食べ、これで悔いはなし!帰京の途に就く。途中、蓮田SAでオナガに遭遇。
大崎駅にて解散。みなさま、お疲れ様でした。
後、三脚付望遠鏡をお持ちになった服部さん、西尾さん。目敏く鳥を見つけ、そのレンズの丸い枠に捉えては「はい、入ったよ」と見せていただき、ありがとうございました。感謝。
