山行日　2008年10月11日～13日
メンバー　(L)高木、深谷、三澤

　風と雨、空はどんよりとしている。縦走は諦めて適当な所まで行って、テントを張り、キノコでも採って焚き火を楽しもうか。
　11日の朝はそんな軟弱なことを考えてしまう空模様だ。ここは蓮華温泉の駐車場にあるバス待合室の中。雨の夜中に着いてそのまま仮眠が出来、ラッキーだったけど、どうも気持ちが萎える。あたりが明るくなると回りは紅葉で真っ盛り、こりゃ～行くしかないね。明日には天気が回復しそうなので、今日は白馬大池までと決めたら、とたんに元気になるから単純なものだ。
　ここのところ山が続いていたので、少々お疲れぎみのLのペースに合わせてゆっくり登り始めた。紅葉で色づいた落ち葉が登山道をカラフルに染め上げていて綺麗だ。秋の楽しみ、ナラタケやムキタケ、ブナハリダケも採れて今夜のおかずとしよう。雨はそれ程ではないが、風がかなり強い。樹林の中は感じないが、開けた所に出るとかなり降られる。こりゃ～稜線はキツイなぁ。
　お昼過ぎには大池の小屋に着き休ませてもらう。このテン場は小屋の前の広場なので、まさに吹きっさらしで、テント設営に苦労した。時間もたっぷりなので、昼寝したりとのんびり過ごすが、風でテントが煽られ、ちょっと落ち着かなかった。
　12日は6時半に出発。天気は回復してきたが、まだまだ風が強くて寒い。だけど今日は稜線歩きで景色が良いので気持ちがすこぶる良い。遠く見える槍ヶ岳や立山・剣連峰をみながら、久しぶりの北アルプスの縦走を楽しんだ。三国境までは結構登山者がいたが、さすがに雪倉への縦走路は誰もいなくなる。おかげで静かな稜線を心ゆくまで堪能できた。振り返れば蓮華温泉から大池、小蓮華山の稜線や清水岳への稜線が続き、中腹の紅葉も見応えがある。
　雪倉岳の避難小屋は、三澤さんの印象とは裏腹に小奇麗で快適そうな小屋である。ここで雪倉岳から降りてきた登山者に出会った。その人は登山道を行かずに、そのまま真っ直ぐ下ったので驚いていると、後から来た人が鉱山事務所跡に行く道に直接降りて行く、と教えられて納得した。このあたりをかなり精通している人だという。
　ここから雪倉岳への登りになるがあまりたいしたことはなかった。ようやく朝日岳も見えてきたが、その長いこと。もうお昼もまわり、今日中にあの山を越えて五輪尾根まで行けるかしらん、少々不安になってしまった。
　朝日岳と朝日小屋への分岐にようやく辿り着いたのは2時過ぎ。このところ沢登りばっかりで、殆ど縦走をしない私は、はっきり言ってバテ気味。頂上を越える自信が無い。三澤さんもかなりお疲れのよう、千明はよく山を歩いているのでまだまだ元気一杯だ。ここは諦めて小屋に向かうことにしたが、この道も結構アップダウンがあって、もうヘトヘト。やっとの思いで小屋に着いた。
　夕飯は千明が引き受けてくれたので、ここは甘えさせてもらって、テントを張りながら軽く一杯やってのんびりした。(やれやれ)小屋の人は親切で、炊事場を使わせてもらい、水を汲んでテントの中で早速の宴会モード。今日は長い一日だった。
　13日も良い天気である。今日も6時頃出発して、30分程で朝日岳に到着。雪倉や白馬、日本海も見えてご機嫌である。吹上のコルから栂海新道と別れ、五輪尾根に入っていく。9月の始めに来た時は、高山植物のお花畑が綺麗で驚いたが、さすがにこの時期になるともう花は無いけれど、チングルマの綿毛が綺麗に残っているので、遅くまで花が咲いていたのが偲ばれる。途中から木道になるが、かなり下まで続いているので、ありがたいがこれでなかなか疲れる道である。紅葉前線は1500m付近が丁度見頃となって、見事に色づいていた。そろそろと思って探していると、ありましたブナハリダケ。取りあえずゲットしたら、さらにその先に真っ白で、大きいのは掌くらいはあろうかというりっぱな群落を見つけて大はしゃぎ。さっきのは捨てて夢中で採りましたよ。このキノコ、家に帰ってから1週間ちかく食したけど、あまり色も変わらず美味しかった～。千明も、最も採りたかったキノコに巡り会えて大満足のよう。
　最後の楽しみの蓮華温泉ですが、さすがに10月の連休なので、観光客がいっぱいで興醒めしてしまったので、少し先の姫川温泉に入ったけど、後で聞いたら、前の日にコボちゃんが奥様と泊まった宿だったらしい。
　帰りは糸魚川に出て某回転寿司屋に入ったけど、これはちょっと失敗。あまり美味しくなかったのよね、がっかり。そのまま北陸道に乗り、いつもの小布施ハイウェイオアシスでリンゴとブドウを買って帰ってきました。
　久しぶりの縦走はとても満足したけど、疲れたぁ～。千明や三澤さんのお陰で無事終了できました。ありがとね～。