山行日　2022年4月23日～24日
メンバー　(L)長浜、宮本、渡辺(靖)、淺井

　ほぼ初めてのテント泊装備で体力筋力のなさを露呈した昨年度の集中山行からおよそ半年、「テント泊の練習してみない?」はまこさんからのそんな素敵なお誘いを受け、参加した初夏の甲武信ヶ岳山行。
　そんな季節の中、思いもかけずたくさんのなごり雪が。やっちゃんお手製のチリコンカンが雪にも映えて、楽しくおいしく、テント泊の練習に加えて雪山の練習までできた、もりだくさんの山行になりました！

【4月23日】
　山行前夜22時に新宿駅西口ロータリーにて、パワーアップしたエデコカー(!)に乗せていただき、今回の前泊地に。
　山梨はやっぱり近くて、日付が変わる前には無事到着。これは一杯飲めそう・・・・・・！
　また、今回の道の駅には、前泊してくださいといわんばかりの(そんなことはない)快適な芝生が。早速テントを張って0次会に！翌日の山頂でのテント飲みが一層楽しみになってくる。
　翌朝は西谷渓谷を7時頃のんびり出発。天気も悪くない。
　眼下に沢を臨みながら、林道を30分ほど行くと甲武信ヶ岳のメインルートであろう徳ちゃん新道入口に到着。徳ちゃん新道は初手から登り・登り・登りの連続。これは真夏では大変そうだなと思いながら樹林の陰に守られて思ったよりも快適に登りを続けられることができた。
　途中視界が開けるところに出たところで、鶏のトサカのようなギザギザした岩峰が見えた。ここは西沢と対をなす東沢を詰めた先に訪れることができる上級者向けのバリエーションルートであるらしい。(なお、東沢に向かう道は「危険なので入るな」の旨の掲示がしてある。)そういえば、西沢渓谷の駐車場でヘルメットやロープの岩登り装備を携えたチームと遭遇した。彼らはこの岩峰に挑んだのだろうか。後から調べたところ、かなり岩も脆く、入山禁止の掲示も止む無しの危険スポットのようだった。私が行くことはおそらくないだろうけれど、その危険な香りに引き寄せられてしまう気持ちもわからなくはない、そそる形状の峰々だった。
　歩みを続けて木々もまばらになるころ、登山道上に点々と雪が見え始めた。小屋近くに上がった時には、登山靴が沈むくらいのモフっとした雪が。前情報で雪がある、とは聞いていたけれどこれほどとは思わずその先の行程に不安四分の一、ワクワク感四分の三といったところ！
　13時頃には無事今回の宿泊地である甲武信ヶ岳小屋に到着！テント場は一番乗りで、小屋番さんが雪かきをしてくれた整地にテントを張ることができた。我々も少し雪ならしをする。スコップで掬う雪ってこんなに重いのか。いつか挑戦したいと思っている雪山テント泊までにはやっぱり筋トレしないとな。なんて改めて思ったりする。
　時間もまだ早いし、明日は天気崩れそうかも、という小屋番さんの言葉を受けて、さくっと山頂に向かうことに。小屋から山頂まではおよそ20分程度の道のり。その道にはこれまでよりさらに沢山の雪が。チェーンスパイクを履くもズブズブと足は埋まり転ぶ。。。やっちゃんにストックをお借りして何とか山頂に到着！(雪があるところにはストック必携ですね。) 　山頂でぬい活(お供のぬいぐるみの写真を撮ること)をしたりエデンさん(宮本さん)の山雑誌の1ページのような恰好いい背中写真を撮ったりはしゃぎつつ、下山の途へ。
　テントに戻り寝床を整えて、さあお疲れのビール！事前に雪で冷やしておいたアサヒスーパードライが喉に染み渡る。雪という天然の冷蔵庫のありがたみを知る。
　そのあといざ宴会本番の開始！今晩のメニューはやっちゃんお手製のチリコンカンwithパン。スパイスの辛さが冷える身体に染み渡ってどんどん食やワインが進んでしまう・・・！パンで残ったソースを拭けばコッヘルも綺麗になり、これはよい山飯テクニックを教わった。飲み進めていく中恋バナに花が咲いて、エデンさん＆やっちゃん宅でのワイン会(という名の、蹴飛ばし会)を開催することに。(めちゃくちゃ楽しかった)山と酒と恋、どれも楽しさと辛さが同居する、魅惑的な性質を持っている。気付いたら夜は更けていた。

【4月24日】
　翌朝はどんより曇り空。雨の気配も感じる。前日に山頂を踏んでいた我々は迷うことなく、下山の途へ。
　何しろここは山梨。そう、ワイン王国！行きの車中から見えたワイナリーの数々。これは行くしかないでしょ！ということで浮き足立って下山を急いだ。
　ワイナリー前にひとっ風呂と腹ごなしに訪れた温泉は風情もよくお値段も手ごろ。ここを出るころには雨足も強くなってきて、昨日山頂に行っておいてよかったなあ、と改めて思う。
　そしていざ、ワイナリーへ！今回訪れたのははまこさんおススメの「キザン ワイナリー」とやっちゃんおススメの「勝沼醸造」。どちらも歴史を感じるアンティーク調の素敵な建物。いつかワイナリーに泊まって山梨の自然を仰ぎ見ながらワインを飲みまくる旅をしたいなあと思う。(同行いただける方、募集です。)お土産は一本だけのつもりだったけど気付いたら手元には三本のワインボトルが。家のワインセラーの空きを心配する。(帰宅後、すぐに一本飲んだので何とかセーフ。)
　下界は夏の訪れの気配すらあるの中、思いもかけず雪に触れることができ、ときめくお話やワインに酔った、楽しい楽しい山旅だった。お三方、大変ありがとうございました！