山行日　2023年1月8日
メンバー　(L)川口、萩原

　当初、四阿山から根子岳周回コースでのスノートレッキングをしようかと企画したが、参加表明してくれたハギーの「スキーの方が面白そうだよね～」の一言で、山スキーの企画に変更、時期的に雪の量が心配だったが、例年この時期の山スキーの記録もあることだし、直前の天気予報もまずまず。牧場滑りと山頂からの眺望を楽しみに山スキー企画に変更して行くこととした。
　前夜に上田市まで進出、快活クラブで快適に前泊した後、朝7時ころ登山口のある「あずまや高原ホテル」の駐車場に到着。山頂付近に雲が付いているものの、風もほとんどなく天気も良い、十分楽しめそうである。あとは雪の量しだいか・・・
　駐車場至近の登山道入り口からしばらく緩斜面の樹林帯が続く。雪は少ないものの登山道の雪はスキーでハイクアップするのには十分である。気温が低いこともあり、雪質も悪くない。他にスキーでの入山者は見受けられないもののスキーのトレースもあり、明瞭なトレースのもとのんびりハイクアップする。
　1時間もしないうちに、牧場の入口に到着、まだ牧場の外柵(有刺鉄線)を埋めるほどの雪はないことから、いったんスキーを外して、外柵を跨ぎ牧場に入る。広大で見事な雪原が広がる。ここを滑るのかと思うと楽しみでならない、牧場の緩斜面を順調に進み、再び樹林帯に入るが、ここまで登ってくると徐々にスノーモンスターも出現、眼下に広がる絶景と相まって目を楽しませてくれる。
　ただ、やはり雪は少なく長池あたりの日当たりの良い岩場では場所によっては岩がかなり露出していてスキーでのハイクアップが困難な箇所もあった。それでも根子岳分岐まで順調にハイクアップし四阿山山頂直下の最後の登りにかかる所でスキーをデポして山頂に。あいにく山頂付近のみガスガス、ただ山頂には他に1～2組程度しかいなかったため、まずは写真を撮り他の登山者の方と雑談などをして少しガスが抜けるのを待ってみることにした。
　しかしなかなかガスが取れる気配がないな～と思っているところに後続のパーティも続々到着。あきらめて下山(滑走)を開始することとした。
　山頂直下でデポしたスキーを装着。シールを付けたまま四阿山・根子岳分岐まで行った後、シールを外して登山道の東側の樹林帯を滑走。山頂直下は雪質もまずまず、東側に行き過ぎないよう注意しながらスノーモンスターの間を気持ちよく滑走できた。

　少し高度を下げ長池あたりまで降りると雪が薄いところがあり岩場が現れる。ここは無理せずスキーを担いで岩場を抜け再度登山道東側の樹林帯の滑走を再開する。ここからは笹薮の上に雪が乗っている箇所が多く、度々スキーを笹にもっていかれそうになる。ここも東に行き過ぎないよう注意しながら樹林帯の木の隙間を選んで徐々に高度を下げていくと、さらに雪が薄くなり、笹の上の薄氷を踏むかのような状態に、それでもまだ何とか滑れる状態なのでそのまま樹林帯を滑走すると、牧場の柵らしきものが現れ林道のような道が柵に沿って斜面を横断している。そこからは策沿いに西側にトラバースする。時折笹に足を取られながらも、柵沿いに進むとやがて里宮分岐で登山道と合流した。ここからは登山道である。笹薮に足を取られる心配もなく一気に登山道を滑走してお待ちかねの牧場である。樹林帯を抜けての広大な牧場は何とも言えない解放感に加え、気持ちよく晴れ渡った青空と振り向くとガスもすっかり飛んで四阿山山頂まで見渡せる絶好のコンディションで、テンションは最高潮である。こんなに晴れるならもう少し山頂で粘れば良かったかな・・・という一抹の後悔はあったものの、スキー場のゲレンデをはるかに凌ぐ広大な牧場滑りを満喫した。
　牧場のあとは再び樹林帯である。登山道は狭くスピードが出すぎて危ないため、雪は少ないものの、あえて登山道ではなく森の中を縫ってスキーを滑らせ、駐車場まで下山した。
　結果的にほとんど風のない絶好のコンディションの下での山滑走となった。
　今回下山時に会った地元のおっちゃんは、以前は正月時期には十分な雪があって、スキーを楽しめたが、近年は雪が少なく笹薮でひどい目にあったので、今日はスキーではなくつぼ足で来たとのことであった。年々雪が少なくなっているようである。
　おそらく1月中旬以降であれば雪は十分にありそうだし、抜群の眺望はやはり百名山。
　山スキーやスノートレッキングで気軽に雪山を楽しむには良いのではないかと思う。

〈コースタイム〉
あずまや高原ホテル(7:40) → 里宮分岐(8:50) → 長池分岐(10:15) → 四阿山・根子岳分岐(10:30) → 四阿山山頂(10:50～11:05) → 四阿山・根子岳分岐(11:20) → 長池分岐(11:35) → 里宮分岐(12:35) → あずまや高原ホテル(13:10)