山行日 2024年7月20日~21日
メンバー (L)鈴木(一)、高橋(俊)、梅田、朴、平井、清水
【7月20日】(記録・鈴木)
小仙丈沢を目指したのは初めてではない。昨年の同じ時期、個人山行として企画したのだが、アクシデントによって幕場で撤退となった・・・。
リベンジを期して例会山行として提出したところ、最大時には7名のメンバーが集まってくれた。2,000m付近の幕場は広々としているので問題ない。ただ、日帰りするには厳しいし、かと言ってまっすぐ幕場に向かうと時間を持て余してしまう、、、ということで、道中で釣りを楽しむ計画とした。
仙流荘に着いたのは8:00少し前。係員の方によると朝一では800名近くの登山者がバスを利用したらしい。その喧噪が嘘のように静まりかえったバス停で2便目を待つ。2台目のバスは我々の貸切状態で、荷物を抱えることなくゆったりと北沢峠に向かった。
北沢峠からは1時間半ほどの林道歩きで小仙丈沢出合となる。ここで釣り支度を整え、有志メンバーで野呂川本流へと下った。野呂川はキャッチアンドリリースが必須だと思い込んでいたのだが、林道の途中にあった案内図を見ると、キープできないのは支沢と両俣小屋近辺だけで、本流は特に制限はないようだ。今夜のおつまみを釣るべく張り切って毛針を振ったが、本流は水量が多い上に川幅も広く、テンカラ竿ではポイントに届かない。何度か魚が走るのを空しく見逃しただけで、ボウズに終わった。こっそり小仙丈沢に入ってからも竿を振ったが、一度当たりがあっただけで終了。
出合いで昼寝組と合流し、幕場を目指す。特に難所はないのだが、あまりにも気が緩んでいたのだろう、何もないところで岩のぬめりに足を取られて、したたか膝を岩にぶつけてしまった。ちょっと尋常ではない痛みを感じたが、さすがに骨折までではないようだ。でも、しばらく痛みが引かず、沢の水で冷やし続けた。何とか動けるようにはなったが、じんじんとした痛みは続く。いつも通り、ご飯を食べて、酔っ払って寝たら治っているかと思っていたが、夜中に痛みで目が覚める始末。行けないことはないんだけど・・・と逡巡したが、大事を取って断念を決断した。以後は髙橋さんにリーダーをお願いし、ミーコさんの付き添いでとぼとぼと北沢峠に戻ることになってしまった。
【7月21日】(記録・高橋)
朝起きると、まさかのリーダーが行けない宣言。うそーん。。。。との皆の反応であったが、もともと釣り班と先行班と分けるため、ロープを2本持ってきていたので、撤退組と沢登班と2パーティーに分け、行けるメンバーで行くことにした。
テンバからF1が見えており、テンバ出発から30minほどで取り付きに到着。F1は右からロープなしで簡単に登れる。その後すぐにF2 15mが出てくる。中央リッジを挟んで、右に本流、左にルンゼ状の滝になっているが、1/3程度は中央リッジ状をノーロープで上がれそうだったので、とりあえず上がって様子見。リッジ脇から岸壁沿いに行けそうだったので、ここで念のため、ロープを出す。1ピッチで抜けられ、ここから上は明るく開けた沢筋を進み高度を上げていく。途中、2-3人であれば、なんとな泊まれそうなところもあるが、基本は昨日のテンバ or 源頭しかないだろう。ゴーロと小滝が連続し1:1の二俣を越えるといよいよ源頭となる。
上部のカールはこの時期なので、お花畑が広がっていると期待していたが、鹿による採食被害の影響なのか?思っていたより高山植物の群生はなかった。ただ、チングルマ、イワカガミなどは多く見られ、小仙丈カールから見上げる稜線は非常に綺麗だ。2,700mを過ぎると水が枯れたため、ここで沢装備を解除し、稜線目指して詰め上げる。右手のハイマツが切れたガレを登り詰めると藪漕ぎなしで一般道に出た。
夏山シーズンに入っているため、多くの登山者が稜線を歩いていたが、稜線から、あんなところを登ってくる連中がいる!と奇異な目で見られていたようで、何人かの一般登山者からどこから登ってきたのか?と問われた。せっかくなのと乾杯ビールが飲みたいため、空荷で仙丈ピーク+仙丈小屋に行くことにした。
30-40分で山頂に着いたがすごい人なので、写真だけとって仙丈小屋経由でザックを回収。小仙丈ヶ岳経由で北沢峠に向けて急な下りを消化して終了。今シーズン初の沢登りであったが、なんだかんだでとても充実した山行になった。
〈コースタイム〉
【7月21日】
C1(6:00) → 仙丈ケ岳(11:00) → 仙丈小屋(11:20) → 北沢峠(14:00)