交差縦走・八十里越
その1 入叶津~吉ヶ平
小芝 麻紀子

山行日 2025年11月8日~9日
メンバー (L)小芝(麻)、小幡、大田、荻原、大瀧、平井、吉川

 八十里越は、新潟県三条市吉ヶ平から福島県南会津郡只見町叶津へと続く峠道である。明治後期までは新潟県中越地方北部と福島県会津地方を結ぶ街道として利用されていたらしい。現在は国道289号線の「通行不能区間」となっているが、来年にはいよいよ開通予定とのこと。峠道の姿が変わる前に歩いてみたいと考え、今回の山行を企画した。例会募集には、自分を含め総勢12名が集まり、2023年に三峰メンバーで実施した山行を参考に、2パーティーに分かれて交差縦走を行うこととした。

【11月8日(土)】曇り
 道の駅たじまで仮眠後、浅草岳叶津登山口付近に車を停めて出発。ゲートを越え、舗装路を進むと八十里越入口の看板が現れ、峠道へと入る。道は大きなアップダウンは少ないものの、水平距離が長く、沢をいくつも渡る。ぬかるみも多く、歩きやすい区間と歩きづらい区間が交互に現れる。
 今年は紅葉の当たり年で、赤や黄に染まった木々の中を歩くのは心癒されるひとときであった。特に田代平付近のブナ林は、まるで整備された公園のように美しい。順調に幕場へ到着できるかと思いきや、鞍掛峠付近からは道が荒れ、ペースが上がらない。日暮れとともに気温も下がり、不安が募る中、暗闇から「もーとー」の三峰コールと爆竹音が響いた。反対ルートからきた仲間による盛大な歓迎である。幕場には温かな豚汁が用意されており、心から感謝の気持ちが湧いた。鍋を囲んでの語らいは世代を超え、20代から70代までの参加者が一堂に楽しむ夜となった。

紅葉狩り!幕場で温かくお出迎え、ありがとう~空堀小屋跡で全員集合!

【11月9日(日)】曇りのち雨
 午後からの雨予報を受け、早めにテントを撤収して出発。途中、雪のない浅草岳の姿を初めて目にして、その端正な山容に見入った。ブナ林に癒されながら歩を進めると、吉ヶ平方面から入山したパーティーと遭遇。彼らはヘルメットにピッケルを携えており、熊対策とのこと。近年はヘルメット着用者を見かけることも増えたが、ピッケルを熊対策に用いる姿は初めてであった。熊の脅威に備え、各人が工夫を凝らしていることに感心させられた。
 吉ヶ平キャンプ場手前の登山口にデポしていた車に到着すると、ちょうど雨脚が強まる。土砂降りになる前に乗り込むことができたのは幸運であった。帰路では「いい湯らてい」に立ち寄り入浴。食事処や休憩スペース、男女別の仮眠室も備え、時間調整に最適であった。近隣には道の駅もあり、利便性が高い。やがてもう一方のパーティーから下山の連絡が入り、16時に施設を出発。羽生PAに19時半過ぎに合流し、車を交換して帰路についた。大人数での交差縦走であったが、待ち合わせも順調に進み、計画通りの山行となった。
 最後に。今回は幅広い年代のメンバーにご参加いただき、心に残る山行となりました。そして、もう一方のパーティーのリーダーを務めてくださった聖さんに深く御礼。ありがとうございました!

もうすぐ吉ヶ平。名残惜しい2日かけて歩いた道が79分で着いてしまうとは!
〈コースタイム〉
【11月8日】 浅草岳叶津登山口(7:30) → 木ノ根峠(14:00) → 空堀小屋跡(17:30)
【11月9日】 空堀小屋跡(6:10) → 番屋峠(8:30) → 吉ヶ平(11:30)