山行日 2025年10月4日~5日
メンバー (L)荻原、高橋(史)
巻機山の登川と言えば沢登り初級者向けの米子沢があまりにも有名だが、同じ登川の支流にあって玄人好みで中上級者向けの素晴らしい沢がある。特に上部の大スラブ帯は圧巻とのことで、今回は登攀スタイルでクライマー2名(1名は元クライマーかもしれない・・・)で挑戦してみることとする。
【10月4日】高曇りのち雨のち暴風雨
日前の天気予報はピーカンとのことですっかり安心していたら金曜夕方の天気予報で雨予報に変わっている。念のために釣り竿を持って行くことにするが、1年越しの計画なので中止は避けたいところだ。仮眠場所の前夜祭では、明日は終日暗い雲に覆われながらも雨はぎりぎり降らないであろうとの何の根拠もない希望的観測を決め込んでお開きとする。翌朝は5時には起床し下山口となる桜坂駐車場に自転車をデポして入山口となる古峰山登山口へ移動する。他の記録にもある通り場所は分かりづらい。駐車スペースは4台くらいといったところだが、空きスペースを心配する必要はないだろう。ここで沢支度を整えて出発する。出だしは用水路沿いの踏み跡を辿り、10分もしないうちに入渓となる。しばらくは暗い感じで巨岩なども出てくるヌメリの多い歩きづらいルートを行く。
やがて黒岩沢を分けると多段30m滝が現れる。これを左岸の明瞭な踏み跡を使って簡単に巻くとそのすぐ上に2段50m滝が出てくる。なかなかの迫力だ。とても登れる代物ではないのでこれも左岸より巻くが途中から踏み跡が不明瞭になり、落ち口直下は傾斜のある藪漕ぎとなる。
落ち口ぎりぎりのラインで上手く巻き上がると、その先の流水溝のようなナメが美しい。これを越えると圧巻のスケールを誇る第一スラブの登場で歓声が上がる。
最初は傾斜が緩くどこでも簡単に歩いて行けるが、後半傾斜が増してくると濡れた部分のヌメリが強くて嫌らしくなり、右岸のブッシュ帯とのコンタクトラインを使って安全に登っていく。やがて傾斜が落ちると第一スラブと第二スラブを分ける7m滝となり、これは左岸より巻き気味に越える。第二スラブは第一スラブより傾斜が強くなるので少し登った安定したテラスでロープを出す。
1ピッチ目は出だしやや右上気味に登ると記録によく出てくるクラックっぽい箇所(残置ハーケンあり)が出てくるのでこれにカムを決めたりハーケンを打ち足しながら登っていく。50mいっぱいでブッシュが出て来たのでここでピッチを切る。2ピッチ目は出だし10mほどが核心でこれを右上しながら越えるとあとはホールドだらけの簡単なクライミングとなる。しかしここで雨も風も強くなり、もう少し遅かったら途中のスラブ帯でにっちもさっちも行かなくなるところであった。2ピッチで落ち口までは届かないので右岸のブッシュ帯にトラバースしてピッチを切る。3ピッチ目は落ち口までロープ半分(25m)程度で終了となり、ここでロープをしまう。そのうえはすぐに30mのスラブ滝だが、右岸のブッシュ帯とのコンタクトラインから簡単に登れる。その後は特段の難所も無く穏やかなナメ床帯が延々と続いて気持ちが良い。
やがて標高1,720mの二俣に至り、左俣に入って150mほど標高を上げると裏巻機の五十沢渓谷からの新道にぶつかって沢登りは終了となる。沢型は最後まで続いており実質的に詰めの藪漕ぎは無かった。
あとは登山道を歩いて割引岳経由で巻機山避難小屋に入るが、天気は悪化の一途でもはや暴風雨状態。とてもツェルトビバーク出来る状況ではなく、小屋の恩恵に思いっきりあずかることとする。
【10月5日】曇り
今日は登山道を使って下山するだけ。パートナーが一足早く下山し、デポした自転車で車を回収に行ってくれる。私はシニアペースでのんびり下山し、今山行も終了となる。
三峰では記録も見当たらず、過去に行ったという話しも聞かないが、是非押さえておきたい名ルートのひとつと言って良いだろう。
| 【10月4日】 | 古峰登山口駐車場(6:30) → 割引岳(16:00) → 巻機山避難小屋(17:00) |
| 【10月5日】 | 避難小屋(7:00) → 桜坂駐車場(9:30) |